マルチーズの性格と特徴を解説!|飼いやすさ・注意点は?

寝そべる白いマルチーズ マルチーズ

マルチーズは、真っ白な被毛と小さな体、上品でかわいらしい雰囲気が印象的な小型犬です。古くから人のそばで暮らしてきたコンパニオン・ドッグとして知られ、日本でも家庭犬として人気があります。

一方で、マルチーズは「小さいから手がかからなそう」「白くておとなしい犬」という印象だけで選ぶと、被毛の手入れ、涙やけ、甘えや吠え、体の扱いで戸惑うことがあります。愛情深く人との距離が近い犬種だからこそ、日々のケアとしつけが大切です。

この記事では、マルチーズの基本プロフィール、歴史、性格の特徴、毛色による違い、飼いやすさ、迎える前に知っておきたい注意点まで、公式情報をもとにわかりやすく解説します。

落ち着いて座る白いマルチーズ

マルチーズってどんな犬?基本プロフィール

マルチーズは、中央地中海沿岸地域を原産地とする小型犬です。ジャパンケネルクラブ(JKC)では、用途が「コンパニオン&トイ」とされ、FCIスタンダードNo.65の犬種として紹介されています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

基本プロフィールは以下のとおりです。

  • 原産国・地域:中央地中海沿岸地域
  • 用途:コンパニオン&トイ
  • FCIグループ:第9グループ(愛玩犬・家庭犬)
  • 体高:オス21cm~25cm、メス20cm~23cm
  • 体重:3kg~4kg
  • 被毛:非常に長いホワイトの被毛
  • 毛色:ピュア・ホワイト。淡いアイボリーも許容される
  • 寿命:犬種標準には寿命の記載はありません。実際の寿命は体質、生活環境、健康管理によって変わります

マルチーズの外貌は、小型でやや長いボディ、非常に長い白い被毛、優美で誇らしげな頭部が特徴です。JKCの犬種標準でも、とても優美で気品のある印象が示されています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

一般的な家庭では、ショードッグのように被毛を長く伸ばすより、短めに整えたカットで暮らすことも多い犬種です。白い被毛は清潔感があり魅力的ですが、汚れや毛玉が目立ちやすいため、日常的なブラッシングや顔まわりのケアが必要になります。

また、マルチーズは体が小さく、抱き上げやすい犬種です。ただし、体が小さいぶん、段差、滑りやすい床、強い衝撃、子どもとの荒い遊びには注意が必要です。かわいらしい見た目だけでなく、小型犬としての体の扱いも理解しておきましょう。

マルチーズの歴史と日本での位置づけ

マルチーズという犬種名は、必ずしもマルタ島を起源とするという意味ではないとされています。JKCでは、「マルチーズ」という語は、隠れ家または港を意味するセム語の「málat」に由来すると説明されています。祖先犬は中央地中海の港や臨海都市で、倉庫や船倉にいたネズミを狩っていた小型犬とされています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

アリストテレスの時代には、ラテン語の「canes melitenses」に由来する小型犬が存在していたとされ、古代ローマでは既婚婦人のお気に入りのコンパニオンとして知られていました。ルネッサンス期の絵画にも、サロンでくつろぐ女性のそばにマルチーズの姿が描かれています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

FCIの犬種ページでも、マルチーズは第9グループ(Companion and Toy Dogs)に分類されています。【出典:FCI「MALTESE」

現在の日本でも、マルチーズは人気の高い小型犬のひとつです。JKCの2025年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数では、マルチーズは9,960頭で6位でした。ただし、これはその年に新規血統登録された頭数であり、日本国内の飼育頭数そのものではありません。【出典:ジャパンケネルクラブ「犬種別犬籍登録頭数」

小型で室内生活に合わせやすく、人との関わりを好みやすい点は、家庭犬として魅力に感じられやすいポイントです。一方で、白い被毛の手入れ、甘えやすさ、吠え、体の小ささへの配慮は、迎える前に理解しておきたい部分です。

白い被毛がなびくマルチーズ

マルチーズの性格の特徴

JKCでは、マルチーズの習性・性格について、活発で、愛情深く、非常に穏やかで、大変知的であると説明しています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

ただし、性格は犬種だけで決まるものではありません。血統、育った環境、社会化の経験、日々の接し方、健康状態によって大きく変わります。ここでは、マルチーズに見られやすい一般的な傾向として解説します。

① 愛情深く、人との距離が近い

マルチーズは、家族のそばで過ごすことを好む個体が多い犬種です。膝の上で休む、近くで眠る、声をかけられると嬉しそうに寄ってくるなど、人との距離の近さが魅力になることがあります。

この愛情深さは、家庭犬としての大きな魅力です。犬と一緒に過ごす時間を大切にしたい人にとって、マルチーズは反応がわかりやすく、関係を築きやすい犬種といえます。

一方で、人への依存が強くなりすぎると、留守番が苦手になる、常に抱っこを求める、構ってほしいときに吠えるといった行動につながることがあります。安心して甘えられる関係を作りつつ、ひとりで落ち着いて休む練習も大切です。

② 穏やかだが、活発に遊ぶ面もある

マルチーズは、穏やかで優しい印象を持たれやすい犬種です。落ち着いた環境では、家族のそばで静かに過ごす個体も多いでしょう。

ただし、穏やかだからといって運動や遊びが不要なわけではありません。JKCの性格説明にも「活発」とあるように、短い散歩、室内遊び、におい探し、簡単なトレーニングなど、体と頭を使う時間が必要です。

運動や刺激が不足すると、吠え、いたずら、要求行動、落ち着きのなさにつながることがあります。体が小さいため無理な運動は必要ありませんが、毎日の生活の中に気分転換の時間を作ることが大切です。

③ 知的で、しつけを覚えやすい

マルチーズは知的な犬種とされています。名前への反応、トイレ、ハウス、マットで待つ、呼ばれたら戻るなど、日常生活に必要な行動を教えやすい個体もいます。

しつけでは、強く叱るより、できた行動をすぐにほめる方法が向いています。小さな成功を積み重ねることで、安心して行動を覚えやすくなります。

一方で、賢い犬種だからこそ、人の反応もよく見ています。吠えたら抱っこしてもらえた、前足で催促したらおやつが出た、食卓の近くにいると食べ物がもらえた、といった経験も学習しやすい点には注意が必要です。

④ 繊細で、環境の変化に敏感な個体もいる

マルチーズは体が小さく、人との距離が近い犬種です。そのため、知らない人、他の犬、大きな音、動物病院、トリミングサロンなどに対して慎重になる個体もいます。

怖がっている犬を無理に人や犬に近づけると、吠える、逃げる、震える、噛むといった行動につながることがあります。社会化は大切ですが、無理に慣らすことではありません。

子犬期から、生活音、外の景色、さまざまな人の姿、車移動、ケア用品、トリミングに少しずつ慣らすことが大切です。落ち着いて観察できた、怖がらずに近くを通れた、といった小さな成功をほめながら進めます。

⑤ 甘え上手だが、甘やかしすぎには注意

マルチーズは表情が豊かで、甘えるのが上手な個体も多い犬種です。小さな体で見つめられると、つい抱っこやおやつで対応したくなる場面もあります。

もちろん、安心できる関係を作ることは大切です。ただし、要求するたびに希望が通る状態になると、吠えれば構ってもらえる、抱っこを求めれば移動しなくてよい、食事中に近づけば食べ物がもらえる、と覚えてしまうことがあります。

かわいがることと、生活ルールを教えることは両立できます。静かに待てたらほめる、落ち着いて座れたら声をかける、要求が強いときは一度落ち着くまで待つなど、穏やかな行動に注目することが大切です。

家族のそばで穏やかに過ごすマルチーズ

オスとメスで性格は違う?

マルチーズのオスとメスで性格が違うといわれることがあります。しかし、性別だけで性格を正確に判断することはできません。あくまで一般的な傾向として語られることがある、という程度に考えるのがよいでしょう。

オスには、甘えん坊で遊び好き、感情表現がわかりやすいといわれる傾向があります。人との関わりを強く求める個体もいます。

メスには、落ち着きが出るのが比較的早い、マイペース、状況をよく見るといわれることがあります。ただし、活発なメスもいれば、穏やかなオスもいます。

大切なのは、性別だけで選ばないことです。実際の性格、健康状態、社会化の経験、家庭の生活リズムとの相性を見て判断するほうが現実的です。

毛色による性格の違いはある?

マルチーズは、白い被毛が大きな特徴の犬種です。JKCの犬種標準では、毛色はピュア・ホワイトとされ、淡いアイボリーの色調も許容されます。淡いオレンジの色調は許容されるものの、望ましくなく、欠点の要因となると説明されています。【出典:ジャパンケネルクラブ「マルチーズ」

代表的な見た目の印象としては、次のようなものがあります。

  • ピュア・ホワイト
  • 淡いアイボリー
  • 目元や口まわりに涙やけ・よだれやけが見られる場合

ただし、被毛の白さや色味だけで性格が決まるわけではありません。「真っ白な子は穏やか」「涙やけがある子は繊細」といった見方を犬種全体に当てはめて断定することはできません。

性格に大きく影響するのは、毛色よりも、遺伝的な気質、子犬期の経験、生活環境、しつけ、健康状態です。見た目の印象だけでなく、実際の性格、健康状態、家庭との相性を確認することが大切です。

また、白い被毛は汚れや変色が目立ちやすいため、日常的なケアが必要です。目元、口まわり、足先などはこまめに状態を確認し、赤み、におい、かゆみ、涙の量の変化などがあれば動物病院に相談しましょう。

マルチーズは飼いやすい?迎える前に知っておきたい4つのこと

マルチーズは、小さな体で室内生活に合わせやすく、愛情深く人との関わりを楽しみやすい犬種です。家庭犬として魅力を感じる人も多いでしょう。

一方で、白い被毛の手入れ、顔まわりのケア、甘えや吠え、小型犬ならではの体の扱いには注意が必要です。ここでは、迎える前に知っておきたいポイントを4つに分けて解説します。

① 白い被毛のブラッシングとトリミングが必要

マルチーズの大きな特徴は、白く長い被毛です。家庭犬では短めにカットすることも多いですが、被毛がもつれたり、毛玉になったりしないよう、日常的なブラッシングが必要です。

毛玉を放置すると、皮膚が引っ張られたり、通気性が悪くなったりして、皮膚トラブルの原因になることがあります。耳の後ろ、脇、足まわり、口まわりなどは、特にもつれやすい部分です。

清潔な印象を保つには、定期的なトリミングも必要になります。トリミング費用と通う手間、家でのブラッシング時間を含めて考えておくことが大切です。

ブラッシングされる白いマルチーズ

② 涙やけ・口まわりの汚れに気づきやすい

マルチーズは白い被毛のため、目元や口まわりの汚れが目立ちやすい犬種です。涙やけ、よだれやけ、食後の汚れなどが気になることがあります。

見た目の問題だけでなく、皮膚の赤み、におい、かゆみ、涙の量の変化などがある場合は、目や皮膚のトラブルが関係していることもあります。自己判断で強い洗浄剤を使ったり、こすりすぎたりするのは避けましょう。

日常的には、清潔な布やケア用品でやさしく拭く、濡れたままにしない、毛が目に入りにくいよう整えるなどの工夫が大切です。気になる症状が続く場合は、動物病院やトリマーに相談すると安心です。

③ 甘えや吠えは早めにルールを整える

マルチーズは愛情深く、人との関わりを好みやすい犬種です。そのぶん、構ってほしいときに吠える、抱っこを求める、留守番が苦手になるといった行動が出ることがあります。

吠えを減らすには、吠えた後に叱るだけでは不十分です。静かに待てた瞬間をほめる、ハウスやベッドで休めるようにする、来客やインターホンに少しずつ慣らすなど、環境づくりと練習を組み合わせます。

小型犬の要求行動は「かわいいから」と見過ごされやすいですが、続くと犬も家族も疲れてしまいます。早い時期から、名前への反応、ハウス、マットで待つ、ひとりで休む練習を取り入れると安心です。

④ 小さな体を守る生活環境が必要

マルチーズは体が小さいため、家庭内のちょっとした段差や衝撃が負担になることがあります。ソファやベッドからの飛び降り、滑りやすい床、強い抱き方、子どもとの激しい遊びには注意が必要です。

室内では、滑りにくいマットを敷く、段差を減らす、抱き上げるときは体を安定させる、足元にいるときに踏まないよう気をつけるなどの工夫が大切です。

また、体が小さいからといって、散歩や社会化を省いてよいわけではありません。安全な場所で外の音、人、犬、車、自転車などを少しずつ経験させることで、落ち着いて暮らしやすくなります。

マルチーズのしつけ、かかりやすい病気、トリミング頻度、ドッグフードについては、それぞれ別記事で詳しく解説予定です。

家族のそばで落ち着いて休むマルチーズ

まとめ

マルチーズは、白い被毛と愛情深い性格が魅力の小型犬です。古くからコンパニオン・ドッグとして人のそばで暮らしてきた犬種で、家庭犬として人気があります。

  • マルチーズは中央地中海沿岸地域を原産地とする犬種
  • JKCでは用途がコンパニオン&トイと示されている
  • 体高はオス21cm~25cm、メス20cm~23cm
  • 体重は3kg~4kg
  • 2025年のJKC犬種別犬籍登録頭数では6位、9,960頭
  • 活発で、愛情深く、非常に穏やかで、大変知的な傾向がある
  • 白い被毛の手入れと顔まわりのケアが大切
  • 甘えや吠え、小さな体の扱いにも注意が必要

マルチーズは、小さく上品な見た目だけでなく、愛情深さ、活発さ、繊細さを理解して接することが大切な犬種です。早い時期から生活ルールを整え、被毛の手入れや社会化を習慣にすることで、家庭犬としてより暮らしやすくなります。

マルチーズのしつけ、かかりやすい病気、散歩時間、トリミング、ドッグフード、飼育費用については、それぞれ別記事で詳しく解説予定です。

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